小説メモ

古今東西、読んだ本についてのメモ

『ゴーレム^100』 アルフレッド・ベスター

 

 

f:id:boookboook:20171121021924j:plainゴーレム^100

著者アルフレッド・ベスター

訳者: 渡辺佐智江

発行所:国書刊行会

2007年6月1日 発行

 

 

 

タイトルの『ゴーレム^100』は、ゴーレム×ゴーレム×ゴーレム×... とたくさんのゴーレムが重ね合わさってゴーレム^100はできてるよ、みたいな意味みたいだ。

 

そのゴーレム^100がどこからともなく現れ次々と人をグロテスクに殺していくのを、刑事と科学者および美女が追うサスペンス物語が始まった。

 

ただし最初は怪しげな女たちが集まって悪魔を召喚するところから始まり、なんだかファンタジックでさらに舞台は22世紀アメリカの、人が溢れたスラムというSFくさい空間だ。

 

そこからゴーレムを追って精神世界に突入したかと思えば、狂った大量の人間が派手に騒ぎまくってスペクタクルな場面を作ったり、謎の挿絵で話が進んでいったり。

 

つまんないスラングを使ってたかと思いきや、急に意味の解らない記号の羅列みたいなあて字の羅列になったり。

 

いろんなところへ連れ廻されたあげく、気づいたら入口に立ってたパターン。

 

狂っててあほ壮大に面白い。