小説メモ

古今東西、読んだ本についてのメモ

『ゴーレム^100』 アルフレッド・ベスター

ゴーレム^100 著者:アルフレッド・ベスター 訳者: 渡辺佐智江 発行所:国書刊行会 2007年6月1日 発行 タイトルの『ゴーレム^100』は、ゴーレム×ゴーレム×ゴーレム×... とたくさんのゴーレムが重ね合わさってゴーレム^100はできてるよ、みたいな意味みたい…

『薔薇の回廊』 マンディアルグ

薔薇の回廊 著者:アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグ 訳者:松本完治 挿画:山下陽子 発行所:エディション・イレーヌ 2012年10月20日 発行 送られてきたこの本を読んでいると、 画面の向こうでは女が裸になっていた。

『コズモポリス』 ドン・デリーロ

コズモポリス 著者:ドン・デリーロ 訳者:上岡伸雄 発行所:新潮文庫 2013年1月28日 発行 投資家として日々、国家予算以上の金を動かしていると生きている心地がしなくなってくる。 ハイテクリムジンに乗り、ニューヨークの体内を流れつつ仕事しているのも…

『ソラリス』 スタニスワフ・レム

ソラリス 著者:スタニスワフ・レム 訳者:沼野充義 発行所:早川書房 2015年4月15日 発行 地球の上のほうにソラリスという惑星はあった。そこには1匹の海が住んでいる。

『カンディード』 ヴォルテール

カンディード 著者:ヴォルテール 訳者:堀茂樹 発行所:晶文社 2016年6月30日 発行 ヴォルテール カンディード ヴォルテール カンディード ヴォルテール カンディード・・・ 何度も名前を聞かされるうちにどっちが作者だか判らなくなってる小説ナンバー1の…

『競売ナンバー49の叫び』 ピンチョン

競売ナンバー49の叫び 著者:トマス・ピンチョン 訳者:佐藤良明 発行所:新潮社 2011年7月30日 発行 表紙が恰好よくて思わず買ってしまったピンチョン。 すごいすごいとホーボーから聞かされていたけど、噂にたがわない壮大さがあった。どこにいるのか判ら…

『レンブラントの帽子』 マラマッド

レンブラントの帽子 著者:バーナード・マラマッド 訳者:小島信夫/浜本武雄/井上謙治 発行所:夏葉社 2013年2月10日 発行 マラマッドが好きだ。とても繊細で優しく物哀しい文章を書く人。買ったときすでに3刷にもなってて嬉しい。

『黒檀』 カプシチンスキ

黒檀 著者:リシャルト・カプシチンスキ 訳者:工藤幸雄/阿部優子/武井摩利 発行所:河出書房新社 2008年8月30日 発行 暑い。電気式スチーマーになった部屋で、今にも人間肉まんが出来上がりそうである。この時期、出荷先も需要もないのでただちにコンビニ…

『紙の動物園』 ケン・リュウ

紙の動物園 著者:ケン・リュウ 編・訳者:古沢嘉通 発行所:早川書房 2015年4月25日 発行 衝撃的な短編集だった。勧められて表題作「紙の動物園」をひとまず読んでみたら、とてつもなかった。短い作品の中に時間的にも空間的にも奥行きが広くあって、読後は…

『存在の耐えられない軽さ』 ミラン・クンデラ

存在の耐えられない軽さ 著者:ミラン・クンデラ 訳者:水野忠夫 発行所:河出書房新社 2008年4月30日 発行 タイトルが何とも特徴的だ。みなさんはどんな物語を想像するだろう。僕はと言えば、小兵力士がなかなか勝てないことから「存在の耐えられない軽さ」…

『悪童日記』 アゴタ・クリストフ

悪童日記 著者:アゴタ・クリストフ 訳者:堀茂樹 発行所:早川書房 2001年5月31日 発行 戦争が激しくなり、おかあさんの母親、〈魔女〉と呼ばれるおばあちゃんの家に疎開させられた双子の話。 双子は学習として作文を書く、お互いにテーマを出し合い装飾の…

『巨匠とマルガリータ』 ブルガーコフ

巨匠とマルガリータ 著者:ミハイル・ブルガーコフ 訳者:水野忠夫 発行所:河出書房新社 2008年4月30日 発行 ふ。と池澤夏樹の世界文学全集を読もうと思い立ち、手始めに最も人気がある(らしい)この小説を読んでみた。 ぼくがこの作品を選んだ理由 池澤夏…

池澤夏樹 = 個人編集 世界文学全集

「池澤夏樹 = 個人編集 世界文学全集」 河出書房 読書家・小説家の池澤夏樹が個人編集した世界文学全集で、結構売れたみたい。 9.11以降の時代を読み解くような選書をしたそうな。とりあえず、カプシチンスキの『黒檀』は面白い。